人気ブログランキング |

折々のことば・夏

毎朝、あわただしくとも必ず読むのは新聞の片隅の折々のことばだ。

著名人ばかりではない、市井の人々が呟いたひとこと、台詞の一部など、実にいろいろな分野からことばを拾い集め、片隅ながら何かしら心に響くメッセージを発信している。

c0352015_21584493.jpg


今朝のことばもとても良かった。
じんと来た。だから誰かに言いたくなった。

>きみ、ダイヤどころやない。
みんな人生のダイヤ狂ったんや。<

~阪急電車の駅員さんが、20年前の激震の直後、大震災とはつゆ知らず、「ダイヤそうとう遅れますよね?」と聞いてきたサラリーマンに返したことば。
人としての無力に打ちのめされても、泣き笑いの会話をすることで、なんとか上を向くことができた~

あの時、それほど被害はなかった私の街でも何日も電車は動かなかった。
電話も、通じない。スーパーの棚は空っぽ。
しかし、あの数日間の事をもうすっかり忘れてしまっている。

1分、2分の電車の遅れも親切に表示され、その遅れを取り戻すために大きな脱線事故も起きてしまった。

私だって、15分の遅れなどと表示されていたら、運が悪い。もう、ため息ついてしまう。
人生のダイヤのたった15分の事なのに。

時には忘れていた事をもう一度気付かせてくれる、そんな折々のことば。

今朝のは切り抜いておこう。

************

電車で、ひとつ思い出した事があった。
去年の夏のこと。
私は、青春きっぷでひとり旅によく出かけた。京都、奈良、倉敷。
知っているようでまだまだ知らない、忘れてしまっていたその街の情景をもう一度掘り起こそう!そんな思いで、ひとり旅をした。

そんな旅の帰り道のこと。
京都駅から新快速に乗った。運よく座れてほっとした。二人がけの席で横には大学生とおぼしき若い男の子。やっぱりイヤホンをしている。そしてふと見上げると、大きな体つきの外国人の紳士がその男の子をずっと見ていた。すごい形相で睨んでいる。
二人掛けの席だし私まで見下ろされているようで、ものすごい威圧感だった。3分くらいずっと見ていたかな。
意を決したようにその紳士が男の子にイヤホンを取れと人差し指でジェスチャーをした。
「あなた、日本人?」
「あ、はい」
「日本人なら列に割り込んで、電車に乗ってはダメ。横からハイル、ダメ。日本人なら礼儀ちゃんとしなきゃダメ!」
と、言ったのだった。
男の子は「はい、すみません」
と、無表情でまたイヤホンをしたけど鼓動が私まで聞こえてきそうだった。
どこまでわかったかな、この子。
常識がないなと諦めて、終わってしまう事をきちんと諭してくれたあの紳士。
はあーかっこいいなぁ。

そんな事を思い出した。

**昨夏の京都の、旅より**

すっかり変わった京都駅とそこに映るまったく変わらずにそこにある京都タワー

c0352015_21584741.jpg



表通りの喧騒を逃れて歩いた木屋町通
c0352015_21585034.jpg


夕立のあとの八坂神社


c0352015_21585499.jpg




折々のことばは、春にも記事にしています。
覗いてくだされば幸いです。

2015 4 7 折々のことば





by pass8515 | 2015-08-11 21:34 | 暮らし | Comments(0)
名前
URL
削除用パスワード
<< あの夏 一雨 >>